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第36回 遺言書の効力や遺言書をめぐる誤解について

2023.10.13

こんにちは!相続未来図の志田です。

日暮れも早くなり、朝と晩は冷える様になりましたね。
志田農園ではサツマイモの収穫と白菜、ブロッコリー、
大根が育っておりジャガイモの土寄せも完了しました。

ちなみに、土寄せって知っていますか?
ジャガイモの茎が日光にあたると緑化する
(緑化すると有毒物質も出ます)ので、土で茎を隠します。
これを土寄せといいます。
長ネギなんかも日光にあたると緑色になるので、
土寄せします。緑になる前に土で覆う訳ですね!
土寄せだなんて完全に人の都合ですが、
実はこんな手が加わって皆さんの食卓に並んでいます(^^)

今回は遺言書の効力についての解説と遺言書をめぐる誤解に
ついて触れていきたいと思います。
遺言書はいつから効力を生じるのか。
それは遺言者の死亡の時から効力を生じる
とされております。
ちなみに有効期限はありません

ちなみに従来、
不動産登記よりも「相続させる遺言」
が優先されていましたが、平成30年7月1日以降、
債権者の不安定な地位の改善を目的に
「有効な遺言があったとしても、不動産の相続を確定する
 には原則通り、登記が必要である。」
ということに変更となりました。
遺言書の効力は発生しますが、
不動産の場合、登記が必要になったということですね。

さて、続いては遺言書をめぐる誤解についてです。
遺言書をつくらない理由は以下の5通りにまとまるのでは
ないかと思います。
(1)遺言書を書くなど縁起が悪い(遺書と混同)
(2)法定相続分通りに分ければ問題ない
(3)遺言書は富裕層が書けばいい
(4)うちの家族は、仲がいいのでもめることはない
(5)死期が近づいたら書けばいい

遺言書は縁起の悪いものではありませんし、
法定相続分で分けられるほど、
人の感情はうまくできていません。
また、相続人に分けにくい資産である不動産を
例えば法定相続分で共有に分けてしまうと、
後々もめ事に発展してしまう可能性のある時限爆弾を
仕掛けてしまうようなものです。
既にしっかりと誰がどの資産を相続するのかを話し合って
まとまっていれば、確かに
「仲がいいのでもめることがない」という理由も
わかりますが、そうであれば、まとめた内容を遺言書に
書き記しておくことで、家族皆が安心を手にいれられる
でしょう。
遺言書の作成を将来に先延ばしにすると、
不慮の事故や認知症になってしまうリスクにさらされて
過ごすことになります。
ジャガイモや長ネギが緑化する前に土寄せすることと同じで
遺言書の作成も手遅れになる前に元気なうちに、
先延ばしせず思い立った時に作るのが最善のタイミング
だと思います。
野菜の収穫も遺言書の作成も事前対応がカギですね。

争族は骨肉の争いとなり、それはだれも望まない未来です。
遺言書を考えることは家族が仲良く暮らしていくための
基礎になるものですので、
今回のブログが、あなたやあなたのご家族が遺言書を
作成されるきっかけになれば嬉しいです。

今回は以上です。

ほうほう、なるほど。
「なんとなく他人事ではない気がしてきた…」と
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