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第9回 令和5年税制改正の大綱について

2023.03.30

こんにちは!相続未来図です。

今回から3回に渡って、話題の税制改正の大綱について
お話していきます。
尚、税制改正の大綱の中でもこの記事をご覧いただいて
いる皆さんに特に知っておいていただきたい内容に絞って
お話しようと思います。
【令和5年税制改正の大綱 ピックアップ3選】
①空き家の譲渡所得の3000万円特別控除
(空き家に係る譲渡所得の3000万円特別控除の特例の見直し)
②相続時精算課税制度の見直し
③相続開始前贈与の加算期間等の見直し

今回は、①空き家の譲渡所得の3000万円特別控除
についてお話します。
結論から、大綱での見直しでは、この空き家の譲渡所得の
3000万円特別控除について現行の特例に追加措置を講じられ
たうえ、その適用期限が令和9年12月31日まで延長される
ことになります。

でも実はこの「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除」…
地主さん(実家の土地を継ぎ、継いだ土地を売らない方等)に
は関係が薄いかもしれません。
なぜなら大前提として売却する方の譲渡所得の控除の特例で
あること、その他売却する家屋と敷地の主な適用要件に
「区分所有建物登記がされている建物でないこと。」
「相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた
 人がいなかったこと。」
「昭和56年5月31日以前に建築されたこと。」
があるからです。

何だか分かりにくいなぁ、つまりはどういうこと?
という声が聞こえてきそうですので、言い換えますと、
この特例は、
昭和56年5月31日以前築の戸建てで一人暮らしをしていた
被相続人(親など)から、住んでいた戸建てを相続等で取得
した後に売却した時の特例

と言えます。

・追加措置について
この特例は、現行では譲渡の前までに
①一定の耐震基準を満たす(耐震リフォームをする)
or
②建物を解体する(以下「耐震リフォーム解体等」とします)
必要がありましたが、大綱での見直しでは譲渡の日の属する
年の翌年2月15日までの間に①or②の状態になっていれば
適用することができることになります。
また、現行では相続人が共有で相続した不動産だった場合、
一人ずつ3000万円まで特別控除を受けられましたが、
大綱での見直しでは相続人が3人以上の場合の特別控除額は
一人2000万円となります。

ちなみに、
小規模宅地等の特例や居住用財産の3,000万円特別控除との
併用は可能ですが、前回お話をした相続税の取得費加算の
特例とは併用できませんので、いずれかを選択することに
なります。

この特例と大綱での見直しのポイントを箇条書きで
まとめると…
・相続もしくは遺贈で取得後に売却すること
・昭和56年5月31日以前築の戸建て
・一人暮らしをしていた被相続人
 (一人暮らしの親がイメージしやすいかもしれません)
・譲渡の翌年の2月15日までに耐震リフォーム解体等をする
・相続人が3人以上の場合は一人あたり2000万円の控除額と
 なる

ということになります。

今回の空き家の譲渡所得の3000万円特別控除については、
相続発生後に、相続した土地建物を相続人が売却しよう
と考えるタイミングで最良の売却方法を検討する際に適用
できるか確認する話題になろうかと思います。

例えば相続した土地建物について、まだ建物は残っている
けれど、古くて中古戸建として売却しても次の買い手が
見つからなさそうな不動産の場合、売主(相続人)が建物を
解体し、更地にして引渡しをするという売買契約書を締結
する必要があります。
このように、不動産会社は売り手の表面的な
「高く売りたい」「早く売りたい」というニーズを満たす
だけでは事足りず、税制面も考慮した上で最良の選択は
何かを検討・ご提案する必要があります。

適切な形で売却をするためにも不動産相続の実務経験のある
不動産会社や不動産に詳しい税理士さんにご相談することを
お勧めいたします。

次回は
②相続時精算課税制度の見直しについてお話しします。

ほうほう、なるほど。
「最近相続した不動産を売ろうと思っているけれどこの特例
を使えるのかな?」、「ちょっと話を聞いてみたいな」
と気になる方は「相談してみる」・「ご相談はこちら」から
お問い合わせください。